アフィリエイトの記事を書くとき、「売りたい」と思った瞬間に、うまく書けなくなる。
これは何度も体験した。
伝えたい気持ちがあるのに、どう言えばいいかわからなくなって、
言葉が押しつけがましくなったり、逆に弱々しくなったりする。
でもあるとき、「売らなくても、読者の中に“動きたくなる流れ”を作ればいい」と気づいた。
それがセールスライティングであり、心理誘導だった。
ここでは、くもが少しずつ学びながら取り入れてきた“自然と申し込みにつながる言葉の流れ”について書いてみる。
「人はどういう順番で納得するか」を知る
何かを買うとき、人は「これ、いいかも」と思ってから、「本当にいいのかな」と迷い、
「私に必要かもしれない」と思って、ようやく申し込む。
この“気持ちの順番”を無視して、いきなり「おすすめです!」と書いても、誰の心にも届かない。
だから私は、いつも読者がどんな段階にいるかを想像するところから始める。
たとえば、「副業を始めたいけど、何がいいのかわからない」という人なら、
いきなり商品紹介ではなく、「最初に何が不安だったか」を書く。
「私も最初、“パソコン苦手だけどできるの?”って思ってました」
こんなふうに過去の自分を置いてみると、読者は「わかる」と思ってくれる。
そこから「私はこうやって選んだよ」「こういう理由でこれを使ってみたよ」と話を進める。
そうすると、紹介したリンクが“売り込み”ではなく、“自然な流れ”の中に溶け込んでいく。
セールスライティングは「流れ」で考える
うまくいった記事は、たいてい以下のような流れを持っていた。
- 共感(不安や悩みの共有)
- 信頼(自分の体験や失敗の告白)
- 選択(いくつかの選択肢を提示)
- 決断(自分がどう選んだか)
- 行動(読者がどうすればいいか)
この順番に沿って書くと、「納得して読み進められる」感覚になる。
押されている感じがしないから、読者も冷静に判断できる。
私はこの流れを「誘導」ではなく、「整えておく」と考えている。
自分で選んで動けるように、道を照らしておく感じ。
そうすると、読者は「買わされた」ではなく、「自分で決めた」と思える。
心を動かすのは「情報」じゃなくて「体験」
何かを伝えようとすると、ついスペックや数字を並べてしまう。
でも、実際に読者の心を動かすのは、「使ってどう感じたか」「申し込む前に何を不安に思ったか」だった。
たとえばクレジットカードのセルフバックの話も、
「9,000円の報酬」と書くだけでは響かない。
「ほんとに入るの?って疑ったけど、申込んだ翌週に“成果確定”って出て、思わず画面をスクショした」
そういうリアルな一言の方が、読み手の心には届く。
セールスライティングは、うまく書くことじゃなくて、ちゃんと思い出すことだと思っている。
自分がそのとき何を感じたか、なぜそうしたか。
それをそのまま差し出すと、不思議と伝わる。
「読んでよかった」と思ってもらえたら、それでいい
私はいつも、記事の最後に「申し込むかどうかはあなたが決めていい」という空気を残すようにしている。
その方が読者は安心できるし、自分で選んだと感じられるから。
そしてもし、そのまま申し込んでもらえたら、それはもう十分すぎるほど嬉しいこと。
でも、申し込まれなかったとしても、
「この人の文章、なんか信頼できそうだな」と思ってもらえるなら、
次にまた何かを調べたときに、思い出してもらえるかもしれない。
セールスライティングって、「売るための技術」だと思われがちだけど、
私は「読者との関係を少しずつ育てていくための言葉の組み立て方」だと思っている。